キャンプ場で燻製を楽しむキャンパーもいます。
燻製はアウトドアでのキャンプやバーベキューで人気のある料理で、食材に木材を燃やして出した煙を当て、独特の香りを付けます。オークやリンゴ、サクラなど、さまざまな種類の木材を使用することで、異なる煙燻の味わいが楽しめます。
さまざまなメーカーから燻製器が発売されていますが、管理人はSOTO(新富士バーナー)の燻製器「お手軽香房」を利用しています。
SOTO「お手軽香房」
燻製器「お手軽香房」は、縦長の箱型をしたタイプで、最下段にチップ皿を置くボトムネット、中段部と上段部に食材を置く薫製網があります。お手軽香房の使い方は簡単で、薫製網に食材をのせ、スモークチップまたはスモークウッドに火をつけて煙を発生させ、フタをして薫製するだけです。
お手軽香房の主な特徴
折り畳み可能
持ち運びや収納に便利な折りたたみ式の燻製器です。
組み立て時は奥行が約20cmですが、収納時は奥行が約4cmとなり、コンパクトに収納できます。
キャンプ道具の隙間にポイっと入れて、気軽に持っていけます。
木製のツマミで高温でも安心
お手軽香房には、木製のツマミが2つ付いています。
1つ目は扉の開閉用です。2つ目は燻製器のフタ用で、燻製中の煙材の燃え方や食材の状況を確認する際に使用します。
どちらのツマミも木製で出来ており、燻製器本体が高温の時でも扉やフタの開閉が可能です。
大きな食材の燻製もOK
お手軽香房に付属している吊り下げフックを燻煙網に引っかけて利用すれば、 大きなお肉からサイズのある魚まで幅広く薫製できます。
燻製のやり方
キャンプ場で燻製を行うための基本的な手順をご紹介します。
お手軽香房を組み立てる
お手軽香房は、本体、フタ、チップ皿、薫製網(2枚)、及び吊り下げフック(3本)がセットになっています。
- 本体をコの字に折り、ボトムネットを本体側のフックに入れて固定します。
- 本体内部の網受けフックに薫製網を引っ掛けます。
- フタに付いている2つの木製ツマミを取り外し、1つはフタ表面の中心穴へ、もう1つは扉表面の穴へ取り付けます。
- フタの溝を本体上部のスライドレールに、はめるように乗せます。
- チップ皿をボトムネットの上に置きます。
組み立て後、燻製器はレンガやコンクリートブロックなど耐火物の上に設置しすることをおすすめします。直火禁止のキャンプ場において、直接、芝の上の置くのはNGです。
燻製する食材の準備
魚、お肉、野菜、チーズなど、幅広い食材が燻製に適していますが、キャンプにおいては次の食材がおすすめです。
- ミックスナッツ
- スモークとナッツ特有のコクのある風味がマッチします。燻製にするときは「素焼き」や「素煎り」と書かれているものを選びましょう。
- チーズ
- 燻されたチーズはには独特の香りと風味が加わり、クリーミーで濃厚な味わいが楽しめます。燻製チーズは、ワインやビールとの相性も抜群です。
- たまご
- 茹でた卵を煙で燻すだけで作れる「燻製卵(くんたま)」は、黄身の硬さや下味、燻煙材の種類によってさまざまな味を楽しむことができます。燻製する前にめんつゆなどに漬け込むと、味がしっかり染み込みます。燻製卵は、ビールとの相性も良いです。
- ポテトチップス
- ポテトチップスに深いスモーキーな香りが付き、大人のおつまみに変身します。ビールやウィスキーと相性が良いです。
- 鮭
- 鮭を燻製にした食べ物が、スモークサーモンです。燻製によりスモーキーな風味が加わり、コクのある味わいが生まれます。ワイン、ウイスキー、日本酒など、さまざまなお酒と相性が良いです。
火を起こす
燻製器の下部にスモークチップまたはスモークウッドを置き、火をつけて煙を発生させます。チップ皿にあらかめじアルミホイルを敷いておくと、片付けの際に便利です。
スモークチップにはコンロ(バーナー)等の熱源が必要ですが、スモークウッドには不要です。管理人はキャンプで燻製をするとき、スモークウッドを使用しています。
スモークウッドは燻製を作るときに使う燻製材で、粉状にした木材を植物性の樹脂で1本の木材のように固めています。スモークウッドには以下のような種類があります。
- ヒッコリー
- 魚や肉、チーズなどさまざまな食材との相性が良いです。
- さくら
- 羊肉や豚肉、青魚などのクセが強い食材に適しています。
- なら
- チーズの燻製に使うときれいな仕上がりになります。
- ぶな
- 魚介類をまろやかな味にします。
- くるみ
- 肉や魚だけでなく幅広い食材との相性が抜群です。
- りんご
- 白身魚やホタテなどに適しています。
スモークウッドへの着火方法
スモークウッドの4ヵ所にバーナーなどを使って火を着けます。スモークウッドが着火したらチップ皿の上に置き、食材をあらかじめセットしておいた燻製器の中にチップ皿を入れます。
スモークウッドに着火する際は、しっかりと焦がすことが大切です。焦がしが不十分だと火が消えることがあります。
食材を薫製する
燻製網に食材をのせ、フタをして薫製します。
燻製は、食材に独特の風味を与え、美味しさを引き立てる方法です。食材をじっくりと燻すことで、香りや味わいが深まります。煙が食材にしっかりと染み込むまで待つことが大切です。
燻煙中はときどき、燻製器の中を点検し、スモークウッドの燃え方や食材に異常がないか確認
してくださいね。
スモークウッドの火が消えている場合は、もう一度、バーナー等で着火してください。
キャンプでの燻製の時間は、食材の大きさや燻製器の種類によって異なりますが、数時間が目安です。
燻製中の注意点
- お手軽香房は折りたたみできる一方、設置時の安定感がないことがあります。強風時の使用や不安定な場所への設置で、もし転倒した場合、火災や火傷などの原因となります。強風時は燻製自体を自粛してください。また、燻製器は平らで安定した場所に設置してください。
- 燻製は煙で燻す調理ですが、火を使っています。火元からは絶対に離れないでください。
- キャンプ場で燻製をする際は、風向きにより燻製の匂いや煙が隣サイトに流れることがあります。燻製器を置く場所や、使用する時間帯等には気を付けてください。
燻製の美味しさを楽しむ
食材が薫製されたら、燻製器から取り出して味わってください。
燻製の香りや風味は、普段の生活では味わえないものです。キャンプで燻製を楽しむと、特別な風味と美味しさを堪能できます。
自分で作った食材の美味しさ、そして自然の恵みを活かした特別な味わいを存分に楽しんでください。
最後に
キャンプでの燻製作りは初心者でも簡単に挑戦できます。
燻製作りをする際は、周囲の安全に気を付け、美味しい時間を過ごしてくださいね。